セミナーの内容    リテール HACCP とは (講座@〜D)

2018 年 6 月 7 日(木)に、食品衛生法等の一部を改正する法律が衆議院で可決され、6 月13 日(水)に公布されました。
食品衛生法の改正が正式に決定されたことにより、国内すべての食品等事業者に対し、 HACCP の導入・取組みが法的に要求されることになります。
(国内の食品等事業者は、約 90 万社。事業所の数は数百万に及びます。
食品製造業だけでなく、生産、流通・販売、輸送、容器包装など、フードチェーン全体に 影響が及ぶことが予想されます。)

特に、食中毒の 90%が発生しているリテール分野では、取り扱う食材の数、種類、メニュー、調理方法が無数であり、ハザート分析が出来ないものと考えられていました。
米国 FDA で開発された 「プロセスアプローチ」 を導入することにより、リテール分 野のハザート分析が簡単に出来るようになりました。
(FDA2006、The Process Approach is probably less complicated than Traditional HACCP. )
リテール分野の衛生管理は、一般的衛生管理(PP)のみでは、作業所や製品特有の、 見えないハザードに対して管理はできません。
又従来型のガラパゴス化された HACCP では、作業が面倒くさくなり、実用的ではありません。
(FDA 2006; Managing Food Safety)
簡単なハザード分析により、食品の流れの中の 「ハザードを見える化」 する事が可能となり、見える化されたハザードに管理を集中する事が出来ます。
HACCP とは、ハザード分析によって 「見える化されたハザード」 をコントロールする 事により、食中毒を予防的に管理するシステムです。
リテール HACCP の導入により、多くの施設で実施されている「店舗衛生検査」にも、 HACCP 原則の導入が可能となります。
本講座では、HACCP 導入への流れ、メニューのグループ化、プロセスアプローチ、 HACCP 原則の簡素化、 FDA によってまとめられた「食品由来疾病リスク」
(CDC 報告)を活用した店舗衛生検査への科学的アプローチ、長期的是正措置の解説に加 え、AMC の導入方法についても解説致します。

リテール HACCP の導入 (講座@)

飲食店、レストラン等のリテール分野は、ハザート分析が出来ないものと考えられてい ました。
その為この分野へは、現在 HACCP 原則の導入が行われておりません。
厚生労働省の「HACCPの考え方を取り入れた食品衛生管理の手引き」によりますと、
飲食店など小規模な事業者にHACCPの考え方を導入することにより効果的な衛生管理を行うことができると述べられています。
FDA で開発された「プロセスアプローチ」を導入することにより、リテール分野の ハザード分析が簡単に出来るようになりました。

更に現在実施されている「店舗衛生管理」にも、HACCP 原則の導入が可能となりまし た。
今講座では、FDA によってまとめられた「食品由来疾病リスク」(CDC 報告)と米国 FDA により開発された、
積極的な管理統制(AMC)を活用しての店舗衛生検査への科学的 アプローチについても触れております。
Active Managerial Control (積極的な管理統制)
FDA が推奨する食中毒の予防的な管理手法 FDA 2009: Ann

米国 FDA リテール HACCP の考え方 (講座A)

リテール HACCP  の構築には、受入れから提供までの、食品の流れの中に存在するハザードを明確にする必要があります。
「ハザードの見える化」 ハザード分析を実施することによって、人、機械・器具、調理方法、原材料が互 いに、どの様に影響し合うかを理解することが出来ます。
リテール分野では、すべてのタイプの食品が同時に処理されて、最終のレ シピまたはメニューに沿って盛り付けされます。
このためリテール分野のハザード分析には、これまでの HACCP とは異なる アプローチが求められます

米国 FDA は、提供する食品の流れによって、メニューを大きく 3 つに分類しました。
そし て、其々のカテゴリー毎にハザードとそのコントロール方法を考えることにより効率的・効果的な HACCP 導入する方法を考えました。
これを「プロセス  アプローチ」と言います。
その結果、特定のメニューに関連するハザードが明確になり、食中毒に対する 予防的な管理が可能となります。
さらに、HACCP の原則は FDA によりリテール分野で適応しやすいように、「若干 Modify」(HACCP 原則の簡素化)されています。どの様に簡素化されているかは、講義の中で具体的に説明します。

リテール HACCP ハザード分析 (講座B)

HACCP への「プロセスアプローチ」の導入により、ハザート分析が簡単に出来る 様になり、時間と手間のかかる作業ではなくなりました。
さらに、適切な調理温 度と保持時間の管理により、カテゴリー内の食品の安全性が確保されることが 証明されています。  
FDA 2006;  Managing  Food  Safety

FDA は、2006 年版で、FSMS の作成に便利な、いろいろな   「ワークシート」を 紹介しています。講義で説明します。
リテール分野の HACCP  システムの構築では、受入れから提供までの、食品の流 れの中に存在するハザードを分析する必要があります。
ハザード分析に先立ち、「プロセスアプローチ」の手法に従って、メニューを 3 つにグループ分けします。
グループ分けしたそれぞれのプロセス毎にハザード 分析を実施します。
ハザード分析を実施することによって、人、機械・器具、調理方法、原材料がど の様に影響し合うかを理解することが出来ます。
さらにワークシートを使うことにより、簡単に CCP  と許容限界を決定する事が でき、HACCP プランを完成する事ができます。
さらに、特定のメニューに関連するハザードが明確になり、システム全体の予防的な管理が可能となります。

リテール HACCP 手順 1〜5 (講座C)

「メニューのグループ化」、「プロセスアプローチ」の手法を使うことによって、
今までのガラパゴス化されたハザート分析 「ハザードの見える化を、簡単に実施する事が 出来ます。
手順1 HACCPチームを編成する
システムの設計は管理者の責任ですが、実行には全ての従業員の関与と努力が必要です。
手順2 製品を記述する (メニューのグループ化)
食品の流れを確認し、そこに「加熱のステップがあるか」、「加熱ステップ後に冷却、再
加熱が加えられているか」、あるいは、「加熱工程をともなわないか」を確認します。
手順3 意図する用途を特定する
エンドユーザーにより見込まれる使用の方法に基づき特定します。
手順4 フローダイヤグラムを構築する
盛付の段階で、いろんなプロセスの食品が一緒にされることを考慮して、プロセス毎 にフローダイヤグラムを構築します。
手順5 フローダイヤグラムの現場確認をする
すべてのプロセスについて十分な知識を持つ人々によって行われるべきです。

リテール HACCP 原則 1〜7 (講座D)

原則 1  ハザード分析の実施
リテール分野のハザード分析は、原料の受入れから提供までの食品の流れの中で、どのようなハザードが発生するかを決定する事です。
それは食品の流れを、三つのプロ セスに分類し、それぞれの プロセス毎にハザード分析を実施する 「プロセスアプロ ーチ」を採用することにより簡単に実施できます。
さらに、施設内の人、機械・器具、調理法、食品が互いにどの様に影響し合うかを、 理解することが大切です。

原則 2  CCP の設定                       変更なし
原則 3  管理基準の設定                   変更なし
原則 4  モニタリングシステムの設定      簡素化
原則 5  是正措置の設定                  変更なし
原則 6  検証手順の設定                   変更なし
原則 7  記録保存と文書化方法の設定   簡素化

記録について、厚労省は、記録をとることはとても大切です。日頃の衛生がうまく運用されているかが分かりますし、
何より食中毒の疑いを掛けられた時に、自分たちが 決めたルールをしっかり守っている証拠として提出できるからです。

FDA は、記録は許容限界を満たされなかった時に、適切な是正措置が行われた証拠 となる文書となります。
施設が食中毒に関係している場合には、モニタリングと是正措置の文書は、施設の運営が合理的な管理の基で実施された事を証明するものとなります。

 



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