ビジネス講座 レストラン HACCP (講座)

2018 6 月、改正食品衛生法案が可決され、HACCP の義務化が決まりました。
しかしながら、実際何をしたら良いかわからないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、コーデックス HACCP に基づく衛生管理(いわゆる基準 A)に焦点を合わせ、
特に認証取得を目指しているホテル、レストラン事業者を対象としております。
使用する文献は以下のものです。
米国FDA(2006) リテールレベル食品施設事業者向け HACCP原則の自主的な構築のためのマニュアル
米国ミシガン フードサービス業の衛生担当者用トレーニングプログラム 厚生労働省
HACCPの考えを取り入れた食品衛生管理の手引き 大量調理マニュアル HACCPの考え方に基づく衛生管理手法
米国 FDA で開発された「プロセスアプローチ」を導入することにより、リテール分野の ハザート分析が簡単に出来るようになりました。
(FDA2006The Process Approach is probably less complicated than Traditional
HACCP ) ホテル、レストラン分野へのプロセスアプローチの導入により、食品の流れの中の
「ハザードの見える化」 が出来、見える化されたハザードに管理を集中する事が出 来ます。
HACCP とは、ハザード分析によって 「見える化されたハザード」 コントロールする事により、食中毒を予防的に管理するシステムです。
本講座では、HACCP 導入への流れ、メニューのグループ化、プロセスアプローチ、 HACCP 原則の簡素化、
FDA によってまとめられた 「食中毒リスク」(CDC 報告)を活 用した店舗衛生検査への科学的アプローチ、長期的是正措置の解説に加え、AMC の導入方法についても解説致します。

  1.  レストラン HACCP 食品衛生管理の手引き
    厚生労働省の「HACCPの考え方を取り入れた食品衛生管理の手引き」によりますと、
    飲食店など小規模な事業者にHACCPの考え方を導入することにより効果的な衛生 管理を行うことができると述べられています。 今回は、ホテル、レストラン分野に的を絞り、
    米国FDA(2006)、米国ミシガン州マニュアル、厚生労働省(食品衛生管理の手引き)、
    大量調理マニュアル
    を基にして、レストランでのHACCPの構築、特にプロセスアプローチによるハザート分 析について説明します。
    レストラン分野は、ハザート分析が出来ないものと考えられていました。その為この分 野へは、現在 HACCP の導入が行われておりません。
    FDA
    で開発された「プロセスアプローチ」を導入することにより、レストラン分野のハザ ード分析が簡単に出来るようになりました。
    今講座では、FDA によってまとめられた「食中毒リスク」(CDC 報告)と食中毒の予防的 管理システム(AMC)を活用して、
    店舗衛生検査への科学的アプローチ、長期的是正 措置についても触れております。
    Active Managerial Control (
    食中毒の予防的管理システム)
    FDA
    が推奨する食中毒の予防的管理システム FDA 2009: Annex 4
  2.  レストラン HACCP プロセスアプローチ
    細菌が付いた食品を、危険温度帯に置いたままにすると、食品中の細菌はぐんぐん増加します。
    食品の原材料や調理品がどれだけ長くこの温度帯にとどまるか、通過す るかで危険度、管理の仕方が変わります。
    しかし、メニューを 3 つに分類するだけで、簡単に管理することができます
    (食品衛生管理の手引きより)
    FDA
    は、提供する食品の流れによって、メニューを大きく 3 つに分類しました 加熱しない食品、 加熱してすぐ提供する食品、 加熱と冷却をくりかえす食品
    そして其々のカテゴリー毎に特異的なハザードとそのコントロール方法を考える ことによって、効率的・効果的な HACCP を導入する方法を考えました。
    これを「プロセス アプローチ」と言います。 従来、ハザード分析を実施する際、食品メーカーは一つの製品の流れに従って
    ハザード分析を実施してきました。一度に一つの製品を取り扱うのが普通だからで す。しかし、レストランでは、すべてのタイプの食品が同時に調理され、最終のレシピ またはメニューに沿って盛り付けされます。
    このためレストランのハザード分析には、これまでの HACCP とは異なるアプローチが 求められます。
  3.  レストラン HACCP ハザード分析
    HACCP への「プロセスアプローチ」の導入により、ハザート分析が簡単に出来る様に なり、時間と手間のかかる作業ではなくなりました。
    さらに、適切な調理温度と保持時 間の管理により、食品の安全性が確保されることが、証明されています。
    FDA 2006; Managing Food Safety
    FDA
    は、2006 年版で FSMS の作成に便利な、いろいろな「ワークシート」を紹介して います。
    リテール HACCP の構築には、受入れから提供までの、食品の流れの中に存在する ハザードを分析を実施する必要があります。
    ハザード分析を実施することによって、人、機械・器具、調理方法、原材料が互いに、 どの様に影響し合うかを理解することが出来ます。
    さらにワークシートを使うことにより、簡単に CCP と許容限界を決定する事ができ、 HACCP プランを完成させる事ができます。
    さらに、特定のメニューに関連するハザードが明確になり、システム全体の予防的な 管理が可能となります。
  4.  レストラン HACCP サポートプログラム
    レストランにおいて、HACCP サポートプログラムは、食品安全の出発点となります が、
    それのみではリスク管理に必要なハザードが不明確であり、効率的にリスクを防 止する事が出来ません。
    レストランにおいて、一般的衛生管理(PP)のみでは、調理場や製品特有の、見えない ハザードに対しての管理はできません。
    又従来型のガラパゴス化された HACCP は、作業が面倒くさく実用的ではありません。
    (FDA 2006; Managing Food Safety)
    これを防ぐには、レストラン分野へ、リテール HACCP を導入し、ハザードを見える化 させる必要があります。ハザードを見える化させる事により、ハザードのリスク化を簡 単にコントロールする事が出来ます。
    HACCP
    とは、ハザード分析によって 「見える化されたハザード」をコントロールする ための予防的な管理システムです。
    リテール分野において、SOP HACCP システムを支える重要な役割を担っていま す。SOP の設計は、施設ごとに異なり多様です。
    それらは、施設の設計、設備、人的 資源そのものが施設によって違っているからです。
    HACCP
    原則を、レストランに導入すると言うことは、この分野へ食中毒の予防的な管 理システムである「AMC」を導入する事です。
    AMC (Active Managerial Control)
    とは、食中毒ハザードの発生を減少させ、食中毒の 発生を予防するシステムです。(FDA Food Code 2013 : Annex 4
  5.  レストラン HACCP リテール
    HACCP の構築 レストラン HACCP の構築は以下の通りです。

手順1 HACCPチームを編成する
システムの設計は管理者の責任ですが、実行には全ての従業員の関与と努力が必要です。

手順2 製品を記述する (メニューのグループ化)
食品の流れを確認し、そこに「加熱のステップがあるか」、「加熱ステップ 後に冷却、再加熱が加えられているか」、
あるいは、「加熱工程をともなわないか」を確 認します。

手順3 意図する用途を特定する
エンドユーザーにより見込まれる使用の方法に基づき特定します。

手順4 フローダイヤグラムを構築する
盛付の段階で、いろんなプロセスの食品が一緒にされることを考慮して、プロセス 毎にフローダイヤグラムを構築します。

手順5 フローダイヤグラムの現場確認をします。
すべてのプロセスについて十分な知識を持つ人々によって行われるべきです。


原則 1 ハザード分析の実施
リテール分野のハザード分析は、原料の受入れから提供までの食品の流れの中 で、
どのようなハザードが発生するかを決定する事です。それは食品の流れを、3 つのプロセスに分類し、
それぞれのプロセス毎にハザード分析を実施する「プロ セスアプローチ」により簡単に実施できます。
さらに、施設内の人、機械・器具、調理法、食品が互いにどの様に影響し合うかを、理解することが大切です。
原則 2 CCP の設定 変更なし
原則 3 管理基準の設定 変更なし
原則 4 モニタリングシステムの設定 簡素化 原則 5 是正措置の設定 変更なし
原則 6 検証手順の設定 変更なし
原則 7 記録保存と文書化方法の設定 簡素